駆け出しフリーランスマザー vol.2

駆け出しフリーランスマザーです。5歳と3歳の子どもがおり、現在3人目を妊娠しています。フリーランス歴は2年目に突入しました。
今回は、フリーランスが妊娠・出産するにあたり、何をどのように準備していく必要があるのか、私自身の経験を踏まえてお伝えしようと思います。


1年近く無収入になる可能性があることを覚悟する


妊娠期間は10か月間あります。保育園に預けられるのは、最短でも生後57日以降(生後2か月から)とされています。年度途中だと保育園の空きもなかなか出ないため、年度変わり4月の一斉入園を目指すとすると、それまでの期間、1年近く無収入になる可能性があることを覚悟しておきましょう。

ここで生後2か月での復帰としたのは、休むと同時に発注がなくなる可能性が高いからです。会社員であれば産休育休制度によって雇用は守られますが、フリーランスの場合、現時点ではそのような制度はありません。発注元と調整した上で、可能な限りすぐに復帰する、もしくは在宅メインにして稼働率を抑えて継続するというのが、フリーランスの現状ではないかと考えます。

生後2か月にもなるとようやく母体は安定してきますが、深夜はまだ1~2時間おきに赤ちゃんに起こされる日々が続いている時期です。日中は赤ちゃんを保育園に預けてフリーランスとして働いて、帰宅後は授乳(ミルク)、お風呂、歯磨き、寝かしつけ、深夜も何度か起きるのでまた授乳(ミルク)、寝かしつけ…と、自分があまり寝られないまま朝を迎える日々となります。

無収入となる期間に妊娠期間を入れたのは、妊娠中、いつ何が自分の身に起こるかわからないためです。悪阻、切迫早産、妊娠糖尿病、出生前検査…無事産まれたとしてもその瞬間から始まる授乳、1~2時間おきに泣かれてミルクをあげたり抱っこしたり、乳腺炎、腱鞘炎、乳児検診、毎月のようにある予防接種。特に出産後は、24時間365日フル稼働を強いられます。母子共に、産前産後トラブルはいつどこでどのように発生するかわかりませんし、発生した場合、最優先に対処せざるを得なくなります。

妊娠・出産とは、命をかけた何よりも重い仕事です。それを自らの体に課しているということになりますので、働くも何も、日々生きていくことで精いっぱいになる可能性があります。1年と言わず、2年近く無収入になることを念頭に、自ら情報収集を行い、事前に準備をして行く必要があります。とても参考になる記事がありましたので、ご参照いただければと思います。

自由なはずのフリーランスが苦しむ、産休・育休・保活の実態とは?


市区町村の産前産後サービスをフル活用する


上の記事に「会社員とフリーランスとでは、出産・育児に際してもらえる額と出費に約300万円もの差がある」とありましたが、これは本当です。

私は、上の子2人は会社員の時に出産したため、出産手当金・育児休業給付金を受け取ることができ、また社会保険料を払う必要はなく、無収入になることがありませんでした。フリーランスでは、出産手当金・育児休業給付金はもらえませんし、国民年金保険料の免除期間は数か月間あっても、社会保険料は払い続けなければなりません。

まず、お住まいの市区町村のホームページをチェックして、出産・育児に関連する内容には全て目を通しておきましょう。妊婦検診費・出産育児一時金の助成や国民年金保険料の免除に限らず、保育園・幼稚園やベビーシッターサービス、ホームヘルパーサービスなど、その市区町村ならではの様々なサービスが掲載されています。これらの情報は妊娠確認後、市区町村から母子手帳と併せて冊子やチラシ一式として配布されますので、必ず全てに目を通して、全てのサービスに事前に登録しておきましょう。使う使わないは、一旦置いておいて大丈夫です。というのも、登録から利用まで1か月程度かかるため、事前に登録を済ませておかないと、いざシッターやホームヘルパーに助けてもらいたいと思った時に、そもそも身動きが取れなくなっていることが多いからです。私の近隣の一時預かり施設では、利用前面談するのに2か月待ちだったりします。いつ自分がどうなるかがわからないための保険です。

私は妊娠してすぐに区のホームヘルパーサービスに登録を行い、妊娠後期前後から月2回程利用しています。2時間1,500円で家中を掃除してもらっていて、とても助かっています。ベビーシッターサービスにも登録していて、産後すぐにお願いできるよう、現在人を手配いただいているところです。保育園、いわゆる「保活」については、様々な記事があるのでこちらでは省略しますが、入園申込の際、フリーランスには就労証明書の代わりに労働状況申告書が必要となります。入園選考は 毎月ありますので、いつどのような書類を提出しなければならないかを把握して、早めに準備しておきましょう。


在宅ワークで無収入期間を乗り越える


妊娠中は自分の体調が読めません。出産後は、赤ちゃんを誰かに預けることができなければ、寝ている時間以外で仕事することはできません。自分自身の休息や回復もあるため、無理は禁物です。従来在宅ワークをされていれば、困ることはより少ないと思いますので、在宅ワークメインに切り替えることをおススメします。私自身、現在稼働率はほぼ0%で、今は在宅ワークを探しております。Webデザインのスキルがあれば、ホームページ作成やバナー作成の需要があり、単価も比較的守られるということで、それを勉強してみようと考えています。

というのも、上の子は幼稚園で無償の恩恵を受けておりますが、下の子が通っているプリスクールは認可外保育施設で、来年度3歳児(年少)以降は助成金を受けることができるのです。そのために、月48時間以上の就労証明が必要となります。生後57日の月末までは、就労証明がなくても助成金が出るので、証明が必要になるのは、58日目以降の就労です。月48時間÷平日20日間=1日あたりの稼働時間は2~3時間。1日あたり2~3時間であれば、子供たちが寝静まった後の深夜、赤ちゃんが寝ている時間に捻出できるかも…ということで、今検討しております。3人目が1歳半~2歳を迎えて落ち着くまでは、このように空き時間を使って在宅ワークをやるだけになるかなと、漠然と考えています。


保育園入園までは子供を預けてひとり時間を捻出、復職に備える


出産後、保育園にいつ入園するか決まったところで、入園まではご両親か、ご両親が厳しければ、一時預かりサービスやベビーシッターサービスを使ってみることをおススメします。理由は2つあります。1つは、お子さんに、第三者に預かられることに慣れてもらうため、もう1つは、お母さん自身の1人時間を捻出して、復職に向けた準備を進めるためです。この準備には、面接も含まれます。

テクニックとして、最短で定員だとわかっている保育園に対して入園申込だけしておき、入園できなかった場合の補助を狙うという手もあります。東京都では、一部の地区でKIDSLINE(キッズライン)によるベビーシッター利用支援サービスがあるとのことです。この支援サービスは、1時間250円とかなり格安なので、私も自分の居住区が対象だったら、ぜひ利用したかったところです。 KIDSLINE自体には、私も月に1度程度お世話になっており、利用する際には、主人の会社の福利厚生による割引を利用しております。このように様々な方面の情報収集を行い、利用できるサービスはとことん安く利用して、妊婦・ママになったとしても、充実したフリーランス生活を継続していただければと思います。

東京都ベビーシッター利用支援サービス(一部区域のみ)