36話「銀行との付き合い方」

今回は、銀行との付き合い方について書きたいと思います。


設立時は、信用金庫や地方銀行、2行以上とのお付き合いを


会社や個人事業を開業した時、会社用に通帳を作ると思います。設立時は、売上も利益も小さいケースが多いので、近くの信用金庫や地方銀行等をメインバンクにしましょう。都銀も最低1行加え、最低2つ以上の銀行とお付き合いするのが良いです。

なかなか中小企業では都銀からのアクションは無いと思いますが、最初は信用金庫や地方銀行等とお付き合いを進めると良いと思います。

  • 信用金庫や地方銀行
    • 長所:銀行員へ相談しやすい。貸しはがしのリスクが低い。
    • 短所:金利が都銀よりも高い、規模の大きい借入には限度がある。
  • 都銀
    • 長所:金利が信用金庫よりも低い、国際取引に強い。規模の大きい借入に有利。
    • 短所:お付き合いするハードルが高い場合がある。

銀行からのアポイントがあったら会うのがおすすめ


銀行員と会う時に最低限用意するものは、

  • 月次の試算表がちゃんと渡せる(古い試算表ではなくタイムリーな試算表)
  • 社長様から現状と今後の事業についての話が出来る
  • 決算後であれば、決算書類一式
  • 会社の商品やサービスのパンフレット
  • 事業計画書(ちゃんとあれば、更に良いです)

社長様で銀行員と会うのが苦手な方もいらっしゃる場合もありますが、銀行員から情報を得る事も出来ますので、銀行からのアポイントの連絡がある場合は、お会いすると良いでしょう。

金融機関は、転勤が多いので担当者や支店長が2~3年で変わります。その時に、以前と違う対応になる場合があります。ここは、ビジネスなので割り切って考えてください。対応があまりに悪い場合は、クレームを伝えても良いですが、銀行とのお付き合いではどうしても担当者が変わると対応が以前と違う場合があります。


借入をしたいときのポイント


借入をしたい場合は、

  • 最新の試算表と決算書類
  • 何故借入が必要となったのかの資料や説明
  • 必要に応じて今後の資金繰り表や事業計画書

をご用意してください。

銀行には、最低2行以上に借りたい旨を伝えると良いと思います。通常は、信用金庫や日本政策金融公庫を優先に相談すると良いでしょう。

会社のステージが上がれば、信用保証協会付の融資からプロパーの融資へ変更する事も出来ます。会社の財政状態が良く、会社と社長個人の区分がちゃんと出来ている場合は、連帯保証人を付ける必要が無くなります。このアドバイスが出来る税理士がいると心強いです。一つの目安は、自己資本比率が20%以上です。

借入をする場合も交渉となりますので、余裕を持って早めに相談する事がコツです。(最低1か月以上は、余裕を持ってください)。銀行は、お金を返せる会社と取引をしたい点も考慮してお付き合いを考えてください。

付かず離れずで銀行とお付き合い出来ると良いです。

それでは。良い一日を!!