64話「社員の採用のコツについて」

今回は、社員の採用のコツを書きたいと思います。
前提条件として、上場企業等ではなく名前が知られていない中小企業向けについて書きます。

まず、採用側が質問したい項目に志望動機があります。上場企業等名前や会社の内容がよく知られている場合は、質問しても良いと思います。しかし、中小企業では、会社の内容がなかなか分かり難い場合があります。会社の内容が分かり難ければ面接で質問してもお互いにとってあまり意味の無い質問となってしまいます。最初に会社の説明をするのが良いと思います。採用側は、どんな人材が欲しいのか?会社にはどんな活躍が出来る場所があるのか?どんな内容の仕事があるのか?どの位の給与を支払えるのか?を明確にし、採用したい人にしっかり伝えた後、志望動機を質問するのが良いと思います。

採用の人事権ですが、通常中小企業では、社長となります。社長が採用した人を育てる場合は良いですが、採用した人を育てる人が社長以外の場合は、問題が発生する場合があります。

  • 社長自身に人を見る目が無いことがありうる。
  • 社長の好きなタイプが多くなる。(人材の幅が狭い弊害)。


社長が採用した場合で、部下が採用した人を育てているが、なかなか採用した人が成長しない。部下は、何でこんな人を社長は採用したのかと不満を持つ。更に、部下を教えている点を評価しない。どうせ教えても辞めてしまうので、部下は採用した人に対して本気で教えなくなる…

この悪循環を無くす方法は、人事権を部下に渡す事です。なかなかハードルが高いと思いますが、一度やってみてください。これをやってみれば、部下が採用した人がイマイチであることもありますが、部下から社長に対して採用した人が間違っていましたと報告するに留まります。人事権が社長だと不満が社長へいってしまいます。


採用時のコツ


・履歴書に働いていない期間があるかどうかを確認する。働いていない期間がある場合は、理由を聞く。

面接時に以前うつかどうかは分からない場合があるが、健康診断書を提出させる。全部が分かる訳ではないが。うつは、半年サイクルで良くなったり、悪くなったりする。うつになりやすい人は、生真面目・気が利く・責任感が強い。企業が求める人材である。うつは、なかなか治りにくいので注意です。

・素直さの順位を聞く、「あなたの素直さは、100人中何番ですか?」

例えば、2番ですと答えたら、その理由を聞きます。「私よりも素直な人は、一人はいると思います、だから2番と答えました」とか。答えた内容と理由に納得が出来るかが大切です。素直さは、20番以内が良いと思います。仕事で大切な事の一つに、上司からの指示を素直に行動出来る事です。

・前職があれば、前職の失敗や退職理由を聞く。

・身だしなみ(シャツの襟がきれいか?)やコートやカバンの扱いを見る。

・なかなか数回の面接では人間性は分かりませんが、人間性をみる。

・面接時の質問内容をチェックリスト化する。

他にもありますが、実際面接で100%相手を知る事は出来ません。実際に一緒に働いて色々な事が分かる場合が多いです。

採用した人がかなりの地雷だとこれも大変です。なるべくそうならないように、採用時工夫をしてみてください。顧問の社会保険労務士の先生がいれば、採用のコツを3つ教えてくださいと質問するのも良いと思います。

それでは。良い一日を!!