28話「ハイパーインフレについて」

コロナウイルスの影響や戦争で、経済の先行きが不安となって来ました。ハイパーインフレが発生するのか?預金封鎖が行われるのか?等考えられます。

ハイパーインフレとは、

  • アメリカの経済学者フィリップ・ケーガンの定義は、インフレ率が毎月50%を超える事。1,000円が1,500円へ。
  • 国際会計基準の定義は、3年にわたり累計100%以上物価が上昇する事。

とされています。最近でもトルコやアルゼンチンで発生しています。

ハイパーインフレの原因としては、①政府がお金を発行しすぎた、②財政赤字が拡大した、③輸入物価が暴騰した、④経済市場が信認を失った事が考えられます。

ハイパーインフレになると、①物価が急激に上がる、②通貨の価値が大幅に下がる、③買い物をするたびに大金が必要になる、④財産を失う人が続出する、⑤政府が預金封鎖、紙幣の切り替えを考える。

ハイパーインフレが起きて一番困る人は、財産が預金のみの人です。お金持ちの人は、預金以外の財産を持っているので、預金以外の財産も上がり、影響は普通の人より少ないことが多いです。金(きん)は、お金の価値が下がった時やインフレ時に強くなります。

日本のハイパーインフレが起こる可能性は低いですが、外国ではハイパーインフレがおきています。

今の資本主義の5つの課題

  1. 世界中の政府がお金を発行しすぎている。
  2. 結果的にお金の価値が毀損している。
  3. 多様化(ビットコイン、電子マネー)しすぎて、一般人が理解出来ない。
  4. 生活のお金と金融のお金がつながっている。
  5. 金融崩壊の危機が迫っている。

預金封鎖については、キプロスやレバノンで起きています。日本で過去に起きた預金封鎖は、1946年ハイパーインフレ中に実施、同時に新円への切替が行われました。生活費は、新円しか使えませんでした。財産税(預金、不動産)が課税されました。日本では、今すぐ預金封鎖は無いですが、海外の動きに注意してください。

預金封鎖の予兆については、①各国の行き過ぎた財政出動、②アルゼンチン等の経済弱小国の財政破綻、③各国の国債利回り暴騰、④イタリア・スペイン・韓国等の財政破綻、⑤アメリカ・日本の国債利回り暴騰、⑥ハイパーインフレが発生したら注意をしましょう。

ここで、資産の5つの定義をします。

  1. 経済的価値の事。例えば、土地を売る事が出来る。
  2. 有形資産(目にみえる資産)、無形資産の2種類がある。(次回説明します。
  3. お金を生み出してくれる。例えば、株の配当。
  4. 価値ある別のモノと交換出来る。例えば、現金100円で水を買える。
  5. 時代を超える価値を持つ。例えば、クラシックカーで値段が高く売れる。

資産防衛とは何か?

  1. 価値を保有出来る。
  2. 価値の変動があるが、出来るだけ価値を失わないもの。
  3. 価値を盗まれにくい。家に置いてあるお金や金(きん)は注意。
  4. 課税されにくいもの。金は、課税されやすい。お金を生み出すビジネスモデル(顧客名簿)には、原則課税されない。

スリランカやレバノンがデフォルトしました。厳しい状況ですが、次回は、有形資産と無形資産について話をしたいと思います。

いつも最後まで、読んで頂き、ありがとうございます!!