72話「事業計画について」

3月決算法人であれば、すでに事業計画を立てているかもしれませんが、事業計画を立てている場合は、予算と実績の比較をしてください。大切なのは、差額の分析です。良い結果であれば、何故良い結果となったのか?悪い結果であれば、何故悪い結果となったのか?を分析してください。

事業計画のコツについて書きたいと思います。


事業計画の期間を決めよう


最初に、どの位の期間が良いかですが、慣れない場合は、来期の1年間だけでも良いと思います。慣れてきたら2~5年間へとステップアップすると良いと思います。上場を目指している場合は、長期の事業計画が必要ですが、最低でも1年先の事業計画をつくりましょう!!

損益計算書と貸借対照表の2つの事業計画をつくるのが良いですが、慣れない場合は、損益計算書だけでも良いです。それでは、損益計算書で事業計画を作成するコツを書きますね。


予算を決める順番


売上

来期の売上について、月毎に売上予算を作ってください。予算売上を達成する為にはどうするかも考えながら売上予算を決めてください。単価改定や新規顧客開拓、リピート率向上、新サービスや新商品の提供等色々な方策があります。

外注費、仕入れ

来期の外注費や仕入れについて、月毎に外注費・仕入れ予算を作ってください。外注費や仕入れコストのダウンを採用するかどうか?新規の取引先を増やすのかどうか?売上の逆を行う事が多いかもしれませんが、外注費・仕入れの予算を決めてください。

人件費

来期の人件費について、月毎に人件費予算を作ってください。人件費は、役員報酬、給与手当、賃金、法定福利費、福利厚生費、退職金、賞与が主な項目です。人の採用をどうするか?どんな人材が必要か?人数や仕事のスキル等採用計画とリンクする様に計画を立ててください。

設備投資関係

業種により金額が大きく変動しますが、例えば、IT系であれば、パソコンやソフトの設備投資をどうするか?、建設業であれば、重機の購入をどうするか?、賃貸から本社建設をするかどうか?人の次に物の投資を考えます。

その他の経費

経費の内、金額が大きい上位3位以内からその他の経費の予算を決めましょう。都内であれば、地代家賃が大きく占めると思いますので、地代家賃の予算を決めると良いと思います(引っ越しや値上げが無ければ前年と同じとなります。)

細かい話しとなってしまいますが、交際費についての予算の決め方です。最初に年間支出の交際費の金額を決める。年額交際費÷12カ月=毎月の交際費予算とする、が良いと思います。お中元の時期や12月の交際費の金額を多く計上するのも良いですが、金額が大きい上位3位以外の経費は、ざっくりで予算を決めると良いと思います。

最初はすぐに金額を決められる項目から決めて、慣れてきたら細かく設定しても良いと思います。是非、来期の事業計画を一人になった時にゆっくり考える習慣をつけましょう。

予算と実績の差異の分析が大切です。一度立てた計画は、余程のことが無い限り変更はやめましょう。

それでは。良い一日を!!